GWを過ぎた頃。
朝から親父にチラシを渡された。
良く目にする、週末に織り込まれる
そのチラシは決して見た事がない訳ではなかったが、こんな形で見る事になろうとは想像すらしていなかった。
親父は「かぁちゃんが渡せと五月蝿いんだ…」
そう言って、ちゃんと目を合わせようとしない。
瞬間的に言いたい事は理解できた。
『んで、親父はどうしたいんだい?』
そんな、さん基地の問いかけに
「罪悪感でイッパイなんだが、解決策が見つからない…」
『それなら、解決しようという気持ちはあるの??』
「………」
良く良く聞けば、お袋の考えじゃぁなかった。
親父本人の希望だったのだ。
見通しの暗い社会に居続け、投資して採算にあうかどうかも分らず借金し、胃を痛くしながらの生活に疲れきったようだ。
まぁ、出来ないものを“やれ!”とは言わん。
気持ちもワカラナイ訳じゃぁない。
けど、いきなり辞めたらどうなるか、それくらい考えてよ!
…
色々と話し合った結果、今年いっぱいで店を畳む方向で考える事にした。
印刷製版業という職種。
東京には☆の数ほどあったその会社は、今は皆無なんだ。
現代ではデジタルデータからのダイレクト印刷、所謂“オンデマンドプリント”なんかが出てきちゃったものだから、致し方ない。
写真の世界で言えば“フィルム現像を主に”承る商売。
デジタルカメラが主流となり、プロのカメラマンも殆どフィルムを使用しなくなった今、その商売は需要と供給が吊り合わなくなってしまったのだ。
国民年金ではあるが、既に両親とも貰える年齢に達している。
今なら不時着できるんだ。
これって、親孝行じゃぁない?
後はさん基地家が墜落しなけりゃ、御の字でしょ!?
って事で、ハイギョーを検討した5月。
頭かかえて、主人と夜中に話合い、色々な方に相談させていただいて…
そして今、
第二創業という形式がある事を知った。
今までの商売の一部を引き継ぎながら、事業転換する創業。
ソウギョって魚もいるけど、これは至って真面目な話。
印刷製版業の傍ら、名刺などの細かいプリントが承れるよう設備投資した部分を引き継ぎ、新たに出版社もとい、出版“者”となれるよう、現在模索中。
皮肉にもチラシを渡された5月に世間を騒がせた、印刷物を激減させるであろう“
あれ”を、逆手にとってみたいと思う。
電子出版の場合、紙媒体では必要不可欠だった“本”の在庫や印刷代金が不要となれば、売れなかったダメージも最小限に出来る。出版社を経由しないでダイレクトにダウンロード販売すれば、低価格でも採算ベースに載せられるんじゃない?売れるものが作れるまで諦めずに努力し続ければ、何とかなるんじゃねぇ?
借金できればの話なんだけど(爆)ちぃと浅はかな考え方の様に自分ですら思えるけど、自分の納得できる仕事、頑張れる仕事、好きな仕事…
そう考えて行き着いた、今の考え。
折角、新たに企業するなら、自分が良いと思える形にしたいよねぇ。
贅沢なんだけど…(笑)娘は来年から中学生。
もう姑く、がんばらんとならん。
うん。
って、七夕の日に書く記事じゃぁ、なかったね。
上手く、軌道にのりますように。。。